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社長コラム

    社長ブログ 科学ネタのあれこれ~その5「光源・LED」

    こんにちは、豊田周平です。引き続き科学ネタシリーズから、光源・LEDについてお話させてください。

     

    <光源の種類(発光原理)>

     

     

    普段意識しないかと思いますが、光源はどれくらい種類があると思いますか?主に以下のような種類があります。

    ・ろうそく:化学反応による燃焼

    ・白熱球:いわゆる電球(ハロゲンランプ、クリプトン球、キセノンランプ)専門用語で言うと黒体輻射と言われるもの。光になるのは投入したエネルギーの1%程度、残りは熱となります。

    ・蛍光灯、水銀灯、ナトリウムランプ、HIDランプ:真空に近い薄いガスのなかで放電(雷と同じ原理)させて光を出すもの。

    ・LED、半導体レーザー、有機EL:個体光源(SSL)と呼ばれるもの。最近はほとんどの光源がこれに置き換わっています。電気から光への変換効率が良く、真空管がないので小型で丈夫、瞬時に点灯消灯ができるなどの特徴をもっています。

     

    <LED>

     

    LED(半導体)って何の頭文字かご存知でしょうか。「Light Emitting Diode」いわゆる「光る半導体」のことです。

    材料としては、パソコンのメモリやCPUの材料として使われているSi(シリコン)ではなく、GaP、InP、GaNなどの化合物半導体と呼ばれるものから作られています。

    これらの材料に微量の添加物を入れ、ある構造をつくり電流を流すと光が出てきます。

    電流を流すとすぐに光が出る、電気→光への変換効率がいいということで、「発熱が少ない」、そして消耗するところがないので「寿命が長い」、材料や添加物により出てくる光の波長(色)が異なるということが特徴です。

    このような多くのメリットがあるため一気にLED照明が普及しました。また最近ではクルマのヘッドライトなども多くがLEDに変わっています。

     

    この写真は温度の違いを色で表示するサーモグラフィーで、事務所の天井の照明をみたものです。赤いほど温度が高いということになります。

     

    蛍光灯では根本のところの温度が高いため赤くなっていますが、LEDではほぼ室温と同じです。蛍光灯では多くのエネルギーが光にならずに熱になっていることが良くわかります。

    LED化することで電気の無駄がなくなることが良くわかるのではないでしょうか。実際に蛍光灯からLEDに変えることで消費電力は1/4〜1/5になります。

     

    前回もお話しましたが弊社ビルもすべての照明をLED化し、電気消費量は80%近く抑えられています。蛍光灯より値段は張りますが、寿命が長い分結果的にコストは抑えられるので、この機会にご家庭でもオフィスでもLEDの導入を検討されてはいかがでしょうか?