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社長コラム

    社長ブログ 泥臭い技術

    泥臭い技術

     

    皆さんこんにちは、豊田周平です。テレビ番組や本などでも様々な日本の技術が取り上げられているのでご存知の方も多いかもしれませんが、スマートではなく、かなり泥臭い技術があってこそ実用化できたものがたくさんあります。

    業界にいた人間はよく知っていますが、日本がトップを走ってきた製品は実はベタベタな泥臭い技術で成り立ってます。

    一般の方が聞いたら「えっ!!!!」ってやり方で成り立っていることもあるので、今回はそんな技術について紹介します。

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    液晶ガラスの技術

     

    液晶、半導体、LEDなどは日本で量産化、実用化されたもので、すべて恐ろしいくらいに技術の塊です。

    例えば液晶には超薄いガラスが使われていますが、そこに超微細なパターンを作るのでガラスの表面に凸凹があってはいけないことは誰でもわかるかと。

    液晶用のガラスは大きく分けて2つのやり方があるけど、一つは窓ガラスを作るのと基本的に同じです。そしてそのガラスをめちゃくちゃ大きな研磨機で磨いているんです。少しまえの第10世代でも基板ガラスの大きさは四畳半より少し大きいんです。そのガラスを超フラットに研磨して、洗浄して、液晶を作る工場まで輸送するってすごいことです。厚み0.数ミリの四畳半の大きさのガラスですよ。もちろん目に見えないホコリがついてもアウトです。

     

    失われていく日本の技術

     

    最近ニュースにもなりましたが、国内液晶メーカーの連合体がやっていけなくなり、台湾・中国の資本下に入ったのも、シャープが鴻海の傘下にはいったのもすごく残念です。

    液晶の実用化には日本のメーカー、材料メーカー、機械メーカーなどが一丸となって泥臭い技術を駆使して来ました。それがいつの間にかやっていけなくなり身売りしなければ生き残れなくなってしまいました。

    後付けで誰が悪いとか何がいけなかったとか言うことは簡単ですが、もっと多くの人に知ってもらい、考えてもらいたいです。

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