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スタッフのつぶやき

    船場のおひな祭り2024 ひなまつりのはじまり

    実は学生時代の卒論のテーマが、「律令下における年中行事の一考察」で、正月行事を中心にしたものでしたが、おひな祭りっていつからあったのかなとあらためて卒論を読み返してみました。

    『日本書紀』に顕宗天皇願元年・2年・3年に3月上巳の曲水宴の記事が見えますが、このころはまだ暦が入ってくる以前の記事であって、史実ではないであろうと思われます。

    その後持統天皇5年(691年)に3月3日に宴の記事が見えます。

    もともと中国では穢れを水に流して宴を行うといった行事が3月の上巳に行われていました。

    その後は律令制の整備とともに、宮廷における年中行事も整えられていきました。

    聖武天皇の時代(在位724年~)になると、『続日本紀』のなかに年中行事の記載が増えます。初期の年中行事は唐風のものが多く、次第に貴族的な傾向が強いものが採用されていったようです。

    728年3月3日の条に、文人を招いて曲水の詩を詠ませたとの記事があります。光仁天皇の時代になると元日節会、七日節会、十六日節会、三月三日節会などの節となる日の行事が書かれています。

    平安時代になると年中行事は貴族の生活の一部としてますます重要なものになっていきました。しかしこのころの3月3日の節会は、現在のひな祭りとは程遠いものでした、

    穢れを水に流すことが日本に伝わり、草やわらでできた人形に移して、厄払いをする行事と、平安時代の上流の女の子の遊びとして、人形で遊ぶおままごと、「ひいな遊び」が融合し発展していったようです。

     

    今年も船場では8つの会場でゆかりのお雛様が展示されます。(今年は生駒ビルでの展示はございません)8つの会場だけではなく、いろいろな場所でかわいいおひな様が展示されています。

    ぜひ、それぞれのお雛様を愛でてください。